【実施報告】多文共生連続講座 第3回 ケーススタディ「医療・相談窓口からの視点」

令和3年度の多文化共生連続講座のテーマは「多文化共生社会の未来」です。
11月21日(日)に第3回 ケーススタディ「医療・相談窓口からの視点」を実施しました。

                               

前半は「保健・医療・福祉からの視点」と題して、
順天堂大学医療看護学部准教授でいらっしゃる岡本先生よりお話をうかがいました。
文化や生活の違いや言葉の問題から、
保健・医療・福祉へのアクセスが不利になっている社会構造の現状、ニーズ、課題を取り上げ、
コミュニケーションツールのご紹介をしていただきました。

最後に、参加者がグループワークで「医療×やさしい日本語」に挑戦しました。
胆石手術の説明を、やさしい日本語に置き換えてみるというものです。
「胆のう→おなかの下の方」、
「黄疸→皮膚が黄色くなっている」、
「胆石の内視鏡手術→カメラを身体に入れて石を取り除きます」、
といったように、「やさしい日本語にするコツ」に沿ってわかりやすい説明を作ってみました。

                       

                                    

 

後半は「現場から見た新型コロナ影響下の在日外国人相談支援と課題」と題して、
市川市生活サポートセンターそら(So-ra)で相談支援員をされている定松栄一様よりお話をうかがいました。
市川市は浦安市のお隣ですが、人口も市の特徴も異なり、
市川市生活サポートセンターそら(So-ra)で受ける相談も多岐に渡っています。
コロナ禍で相談窓口に来た在住外国人の特徴や支援についてご紹介いただきました。

                        

また、外国人が相談窓口を利用することにあたって壁があることをはじめ、社会保障制度までのアクセスを阻むもの、行政文書の日本語の難しさ、対応言語の柔軟性の問題などの課題を挙げ、対策や今後考えていかなければならないことなどをお話いただきました。

最後、質疑応答の時間では、積極的な質問が次々に上がり、
講師のお二方から丁寧にご回答いただきました。参加者の皆様の意識の高さが感じられました。

                          

                          

 

【参加者の声】

・医療に関する外国人の状況がわかり良かった

・がかみくだいた形でお話していただきよく理解できた

・医療や生活相談の現場の現実的なケースが聞けて参考になった

・コロナ禍での生活困窮者を支援する制度の理解と、支援活動をしている方たちの話が聞けて良かった

・在留資格によって、利用可能な制度が異なることなど、よく理解できた

・多くの質問が出て素晴らしいことだと思った

 

今年度の多文化共生連続講座全3回シリーズはすべて終了いたしました。
ご参加いただいた皆様どうもありがとうございました。

 

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