【実施報告】 「ルワンダから日本へ」 マリールイズ氏 講演会

2015年、JICAの青年海外協力隊事業は50周年を迎えました。50周年の記念講演として、青年海外協力隊隊員との深い繋がりがあるマリールイズさんをお招きし、講演会を開催しました。

 

マリールイズさんは2013年秋、日本に帰化し、永遠にルワンダを忘れないの意を込め、姓をトワリとしています。お名前は永遠瑠(トワリ)・マリールイズとおっしゃり、ルワンダの内戦、福島の震災を乗り越え、ルワンダ・福島それぞれの場所において様々な活動をされ、ご活躍されています。

 

 

 

 

 

講演の前半は、来日のきっかけ、ルワンダ共和国の位置、歴史といったルワンダの概要についてお話ししていただきました。

来日のきっかけは、当時ルワンダに派遣されていたJICA青年海外協力隊隊員との出会いでした。1993年、JICA青年海外協力隊カウンターパートナー(現地協力員)として、洋裁の研修を受けるため、日本の福島文化学園で学ぶことになります。その研修の下宿先となるホストファミリーとの出会いが今後の人生において大きな転換点となります。ホストファミリーのおばあちゃんからは、学びがすべてのきっかけに繋がることを教えてもらい、「教育の大切さ」を訴える活動といったその後の人生において活きる言葉や経験を多く得たそうです。


 

皆さまは「ルワンダ」と聞いて、どのようなイメージをもたれるでしょうか。

参加された方からは、講演会を通し、ルワンダに対する以下のような印象・感想をいただきました。

・「虐殺」という印象しかありませんでした。今日のお話はとてもよかったです。

・明るいイメージに変わった。

・美しい国ですね。子供たちの笑顔が素晴らしい。

・ルワンダの子どもたちに会ってみたいものです。(夢かな?)

・遠い国だが、身近に感じられるようになった。

 

 

続いて、後半はルワンダにおける内戦、「ルワンダの教育を考える会」でのルワンダにおける活動、在住する福島での避難所・仮住宅でボランティア活動について、お話ししていただきました。

内戦が生んだ難民キャンプという場所での思いかげないつながりから、再来日するきっかけを得て、日本での新たな人生がスタートしました。「人間は読み書きやそろばんができないと生きていけない」「すべての学びが全てのきっかけになる」というホストファミリーのおばあちゃんの言葉を身を持って体験します。

内戦が激しくなり、難民キャンプでの生活を余儀なくされたマリールイズさんは、NGOで医療・保健の緊急人道支援を展開しているAMDA(http://amda.or.jp/)の関係者と難民キャンプで出会います。そこで、マリールイズさんは、日本語とフランス語の通訳の仕事を依頼され、働き始めました。AMDAでの経験もきっかけとなり、その後、日本へ難民申請をしたマリールイズさんのご家族だけが日本へ渡ることとなったのです。日本での研修をきっかけに得た日本語の学びが次の生きる道へとつながりました。

 

次に、ルワンダにおける活動としては、2000年10月に、「ルワンダの教育を考える会」を立ち上げ、キガリ市に学校を建設されます。2010年6月、同会理事長に就任し、命の尊さ、教育の大切さを訴える講演活動で全国を駆け回っていらっしゃいます。「教室には夢がある」と教育の大切さを熱く語られている姿が印象的でした。

ルワンダでは、子どもたちのため、学校の中に、図書室、パソコンルーム、給食室等を作るだけでなく、子どもたちの健康を守るため、健康診断も行っているそうです。

 

 

一方、日本においては、福島で震災の被害を受け、仮設住宅にいらっしゃる方々に、一か月に一回、ルワンダコーヒーと紅茶を提供される活動を五年間継続されています。被災した方々と実際に会い、「皆さんの声をきいてください」とマリーさんはおっしゃっていました。

 

 

 

講演後はトークセッションを設け、参加者の皆さまから、マリールイズさんへ多くのご質問・ご感想をいただきました。マリールイズさんの活動に対する感動のお言葉や福島での活動の詳細を聞きたい等、講演時間いっぱいまでやりとりが行われました。

○参加者の方からのご感想

以下、アンケートに寄せられた感想をご紹介します。

知らない事がいっぱい……と思いました。

・前向きな考え方、行動力に強く感銘を受けた。

・本当にありがとう。私は何ができるか?

・あたりまえだと思っていた平和について再認識しました。

そんな日本が戦争等で苦しんでいる国に対して何をすべきか考える機会を与えてくれました。

・「夜ゆっくり寝られるだけでも幸せ」という言葉を聞き、幸せな毎日を大切にしようという気持ちになった。

 

○浦安市国際センタースタッフからのコメント

「大きくなったら何をしたい?」

「おばちゃん、ぼくたち、大きくなるまで生きてると思う?」

ルワンダ内戦当時、マリールイズさんがルワンダの子どもたちに問いかけ、子どもたちからこのような言葉が返ってきたそうです。

「戦争」というものが、子どもたちが自身の将来を考えることも奪ってしまう現実を知り、悲しい気持ちでいっぱいになりました。

同時に今の私や日本社会が恵まれた環境で生きていることを改めて実感する講演でした。

今回の講演は、下宿先のおばあちゃんからの言葉が巡り巡り、マリールイズさんの体験から、私たちに熱いメッセージを伝える講演へ繋がったように思います。

「地球市民として一人ひとりが仲間」とマリールイズさんがおっしゃるように、

世界中の人々が仲間となるよう、多様な人との出会いからきっかけや多くの学びが生まれるようなイベントを

浦安市国際センターでは今後も開催していきたいと思います。